ふつうの緑茶とは何が違うの?

--- 見た目はきれいな緑色で、ふつうの緑茶と変わらないかも知れません。

でも、一番違うのはその“香り”。
普通の緑茶製造では行わない「萎凋(いちょう)」という香りを引き出す工程を加えることで、“見た目は緑茶。でも、その香りは全く違うお茶”になります。

茶葉の水分を徐々に抜いて、キズをつけないようにゆっくり刺激を与えていきます。
そうすると茶葉の中が活性化され、花のような香りがしてきます。この“花香”のある緑茶こそが“香り緑茶”。

でも、この香りを出すのはとても難しく、少しでも処理を間違うとムレたような匂いが出てしまいます・・・。
静岡県が運営する茶業研究センターで長年かけて機械(揺精機 ようせいき)を開発。
私たち開拓茶農協がその機械を世界で初めて導入し、茶葉の育成から製造、販売を行っています。

 紅茶とは何が違うの?

--- 紅茶も「香り緑茶」と同じ“萎凋”という工程を経て、香りを引き出しています。

ただ、紅茶はその後、“発酵”という別の方法でも香りを引き出していきます。
茶葉にあえてキズをつけることで、酵素反応を引き起こし、あの香りを作り出すのですが、この過程を経ると、お茶の色が“赤色”や“黄色”になります。

「香り緑茶」は、ゆっくりとなるべくキズがつかないように処理をし、茶葉をできるだけ発酵させないように(=緑色のお茶になるように)作っていきます。
そうすることで、華やかな香りがするけれど、緑色のお茶になるわけですね。

 烏龍茶とは何が違うの?

--- 烏龍茶も「香り緑茶」と同じ、“萎凋”という工程を経ています。

烏龍茶が「香り緑茶」と違うのは、熱処理(殺青[さっせい]:発酵を止める工程)の方法と、発酵度合。
「香り緑茶」は、一般的な緑茶と同じ“蒸し製法”で熱を入れることが主です。発酵度合は浅く、通常の日本緑茶と同様に揉み込んで製茶するため、色や味わいは緑茶に似ています。

一方、烏龍茶は“釜炒り”という加熱法を用いて、発酵度合は酸化発酵を主とした微発酵~完全発酵(紅茶)未満。そのため、あの独特の色や香りになるんですね。

「花ここち」は香り緑茶の中でも、キズによる発酵を極力させずに、緑色のお茶の色を大切に作られています。

※ここで使う発酵という言葉は、多種の酵素の働きを指します。
(例えば、烏龍茶と紅茶での発酵の種類[香り発揚経路]は異なります)

※釜入り製の緑茶もあります。また、香り緑茶の前身に「静岡型発酵茶」というお茶がありますが、そちらは釜入り製法のため、釜入り製法も香り緑茶に含むようです。

この香りは香料(フレーバー)を使っているの?

--- 最近はフレーバーティーと呼ばれている、“香り”がウリのお茶がたくさんありますね。

ハーブやドライフルーツなど自然なもので香り付けをしたものや、香料で香りをつけたものがあります。

「香り緑茶」の香りは“香料無添加”。
完全に茶葉の中から現れた香りだけで、あの“花のような香り”は生まれています。

茶葉が持つ本来の香りをお楽しみ下さい。

「花ここち」って?

--- 私たち勝間田開拓茶農協(かつまたかいたくちゃのうきょう)が茶葉から育てて製造している「香り緑茶」が、『花ここち』です。

茶業研究センターの研究で開発された香り発揚ラインを使用し、試作を繰り返し2018年にようやく皆さんにお届けすることができるようになりました。

「あさつゆ」、「つゆひかり」  の品種をうまく組み合わせることで、緑茶の水色と味わいを持ちながら、香り高いお茶に仕上げています。

 どこで買えるの?

--- 香り緑茶『花ここち』は、現在、こちらの店舗でお求めいただくことができます。

コチラからご覧ください → 花ここち【 SHOP情報 】

 

 “香り緑茶”について、より詳しいことが知りたいです

--- 静岡県 茶業研究センターのページに「香り緑茶」についての詳しいことが載っております。そちらも併せてご覧になってみて下さい。

静岡県 茶業研究センター